おまとめローンと借り換えは何が違う?特徴やどちらを選ぶべきか

おまとめローンと借り換え

月々のローン返済金額を減らしたいとき、「おまとめローン」や「借り換え」を検討することができます。おまとめローンと借り換えは同じ言葉として使われることもありますが、本来は別の行為を指し、利用するローン商品も異なります。

今回の記事では、おまとめローンと借り換えの違いを解説し、それぞれのメリット、注意点などを解説します。毎月の返済金額を見直したい方、複数の借入れをまとめて返済管理をシンプルにしたい方はぜひ参考にしてください。

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おまとめローンと借り換えの違いを解説

おまとめローンも借り換えも、いずれも月々の返済金額を減らすための手段として用いられることが多いローンです。言葉が混同して使われることもありますが、実際には別の概念・別のローン商品を指しています。

「おまとめローン」と「借り換え」は、どちらもローンの返済負担を減らすために用いられる手段のため、よく混同されがちですが、別物のローンです。では、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

複数のローンを一本化するのが「おまとめローン」

おまとめローンと借り換えの違いについて見ていきましょう。

おまとめローンは専用商品を使って複数の借入れをまとめること

おまとめローンとは、複数の借入れをおまとめ専用のローン商品を使ってまとめることです。複数のローンを利用していると返済期日や返済金額を管理するだけでも手間がかかりますが、おまとめローンを使ってまとめることで返済管理が楽になります。

また、おまとめローンを利用すると毎月の返済金額を減らせる可能性もあるので、返済負担が多いと感じるときにも検討してみましょう。

なお、おまとめローンは追加借入れができないことが一般的です。借入額が増えないため、毎月着実に完済に近づいていけます。

また、おまとめローンは総量規制の「例外貸付け」に分類される契約となるため、総量規制の対象外となります。そのため、審査に通過すれば年収の1/3を超える金額を借りられることがあります。

借り換えは別のカードローンへと乗り換えること

借り換えとは、現在利用しているローン会社のローンから、他のローン会社のローンに乗り換えることです。要するに、借り入れ先のローン会社を変更するということです。おまとめローンは複数社から1社へ乗り換えるのに対し、借り換えは1社から1社への乗り換えを行います。
例えば、金利18.0%のA社で借り入れした100万円を、B社から金利13.0%で借り入れした100万円で完済し、新たな借り入れ先となるB社に返済していくのが、借り換えです。より金利の低いローン会社に借り換えをすることで、毎月の利息負担の軽減が期待できます。

おまとめローンのメリットと注意点について

おまとめローンと借り換えは、メリットや注意すべきポイントも異なります。申込む前に、必ずそれぞれの注意点を知っておきましょう。

おまとめローンのメリット

金利が下がり月々の返済金額を減らせる。一般的に、ローンは借り入れした金額が高額であるほど低金利になります。そのため、ローンの一本化により借り入れ総額が大きくなりやすいおまとめローンは、通常のローンよりも低い金利で利用できるケースが多いです。適用される金利が低いほど返済にかかる利息は少なくなり、結果として返済総額も減ることになります。

借り入れ先を一つにまとめることで管理が楽になる。利用しているローン会社によって返済日や返済額、返済方法などが異なり、管理が煩雑になりうっかり返済を忘れしてしまうこともあるでしょう。その点、おまとめローンなら1社のみに返済すれば良いので、返済スケジュールや借り入れ残高などの管理がしやすく、返済の遅延リスクは軽減されます。また、複数社への振り込みで手数料を自己負担していた場合は、その手数料を抑えることも可能です。

信用情報を整理できる。ローンの契約や申し込みに関する信用情報を整理できるのも、おまとめローンのメリットです。金融機関からの借り入れ情報は、基本的に信用情報を管理する信用情報機関に記録されており、ローン申請時の審査ではその情報が照会されます。複数のローン会社からの借り入れがあり、万が一、そのローンが返済できない状態に陥ると「多重債務者」と見なされ、今後のローンの審査に悪影響が出ることが考えられます。しかし、おまとめローンを活用することで、多重債務者の状態から1社のみで借り入れしている状態に信用情報を整理できます。

おまとめローンの注意点

おまとめローンを利用する際は、以下の3点に注意しましょう。

おまとめローンの注意ポイント
・審査に通過しないと利用できない
・追加の借入れはできない
・月々の返済金額が少ないと返済総額が高くなる可能性がある

審査に通過しないと利用できない

おまとめローンに申込む際は、カードローンの新規申込みと同様に、必ず審査を行います。なぜなら、おまとめ後に返済をきちんと行えるか返済能力があるのか見極める必要があるからです。

おまとめローンを利用した場合、他社借入分を1つにまとめるため、大きな金額を借入れるだけでなく、長い期間をかけて返済します。そのため、遅延や延滞のおそれがないか判断するために、審査を行います。

融資の希望額が大きいので通常より審査は厳しくなります

借入先があまりに多い場合や借入総額が個人の返済能力を超えている場合などは、 審査に落ちてしまうこともあります。

追加の借入れはできない

おまとめローンは一般的に、一括で借入れ後、返済をしていくため、追加の借入れができません。

仮に、おまとめローンの利用中に、急な出費が発生したとしても、一時的な対応はできません。

住宅ローンやカーローンと同じように一度借入れをした後は、返済をしていく仕組みをきちんと理解しておきましょう。

月々の返済金額が少ないと返済総額が高くなる可能性がある

おまとめローンで借入をまとめることで適用金利が下がり、月々の返済金額が減らせる

毎月の返済負担が大きいと感じている方には、メリットです。

しかし、月々の返済金額を減らすことで返済期間が長引くため、返済総額が高くなる可能性があるため注意が必要です。

おまとめローンを利用する際は、無理のない程度に「随時返済(繰り上げ返済)」を行い、少しでも返済期間が短くできるようにしましょう。

おまとめローンが向いているのはこんな人

以上のメリットや注意点を踏まえると、おまとめローンは「複数の借り入れ先から多くのお金を借りている人」「月々の返済が厳しい人」「返済負担を軽減したい人(※)」に向いています。また、「利用中のローンの金利が高いと感じている人」や「借り入れ件数が多くて返済管理が面倒だと感じている人」「追加融資を受けることなく完済したい人」にも向いているといえるでしょう。

※条件によっては返済額が減らない場合もあります

以上のメリットや注意点を踏まえると、おまとめローンは「複数の借り入れ先から多くのお金を借りている人」「月々の返済が厳しい人」「返済負担を軽減したい人(※)」に向いています。また、「利用中のローンの金利が高いと感じている人」や「借り入れ件数が多くて返済管理が面倒だと感じている人」「追加融資を受けることなく完済したい人」にも向いているといえるでしょう。

※条件によっては返済額が減らない場合もあります

おまとめローン契約までの流れ

おまとめローンは一般的なローン同様、申し込み後に審査が行われ、それに通過してはじめて融資が受けられるようになります。おまとめローンを利用するまでのおおまかな流れは、次の通りです。

1・申し込み

まずは申し込みを行います。金融機関によって申し込み方法は異なりますが、インターネット上で申し込むのが一般的です。氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、年収、借り入れ希望額、ローンの利用状況など、審査に必要な情報を入力します。本人確認書類の他、収入証明書類の提出を求められる場合もあります。

2・審査 審査申込内容に基づいて、所定の審査が行われます。審査が完了すると、メール、電話、郵送などで結果が通知されます。

3・審査通過正式契約審査を通過したら本契約を結びます。基本的にはインターネット上で完結しますが、銀行系のおまとめローンなどでは来店が必要な場合もあります。

4・借り入れ・返済契約が完了すれば、ATMや振り込みで借り入れできるようになります。返済に必要な金額を借りて、それまでに利用していた全ての借り入れ先を完済すれば、おまとめの契約は完了です。

借り換えのメリットと注意点

借り換えのメリット

金利を抑え利息を減らすことができるローンの金利設定は、ローンを取り扱っている会社によって異なります。現在利用中のローンよりも金利の低いローンに借り換えると、それだけで毎月の利息額を減らすことが可能です。例えば、金利(実質年率)18.0%で30万円を30日間借りると、利息は「30万円×18.0%÷365日×30日=4,438円」ですが、金利(実質年率)が13.0%なら利息は「30万円×13.0%÷365日×30日=3,205円」まで下がります。

毎月の返済負担を軽くできる金利の低いローンに借り換えて利息が減れば、その分、月々の返済額や返済総額も軽減されます。また、毎月の返済額は借り入れ残高によって定められていることが多く、その設定はローン会社によってさまざまです。毎月の最小返済額が少ないローンに借り換えることで、毎月の返済額を軽減できるわけです。例えば、毎月の最小返済額を3万円に設定しているA社から、15,000円に設定しているB社に借り換えれば、単純に毎月の返済負担を半分に減らせることになります。

利用限度額を増やせる可能性がある借り換えにより、現在利用中のローンよりも大きな利用限度額が設定されているローンを契約できる可能性があります。いざというときのために、利用限度額を増額できるのも借り換えのメリットです。

借り換えローンを利用する際は以下の3点に注意しましょう。

借り換えの注意すべきポイント
・審査に通過しないと利用できない
・追加の借入れができない場合がある
・返済条件によっては、返済総額が高くなる可能性がある

審査に通過しないと利用できない

借り換えローンの利用時にも審査を行います。なぜなら、借り換え先の金融機関の基準に合っているか確認する必要があるからです。また、借り換え先の金融機関とはまだ取引の履歴がないため、返済能力の確認を行うためです。

前提として、審査基準は各社非公開のため、明確には分かりません。しかし、申込条件や審査に通過した人の傾向からある程度の予測ができます。

例えば、A社では収入が多い、B社では勤続年数が長いなど重要視する基準は様々です。

したがって、借り換え先の金融機関の審査基準を満たしているか判断するために審査を行います。結果として、審査に通過しない可能性がある点を認識しておいてください。

追加の借入れができない場合がある

借り換え先の商品によっては、追加の借入れができない場合があります。借り換え専用商品が代表的な例で、一度借入れしたあとは、ひたすら返済に専念する商品です。仮に借り換え専用商品を利用した場合、急な出費に対応できません。

各社様々な借り換えローンを用意しています。それぞれの商品内容はきちんと確認し、自分のスタイルに合った商品を選択するようにしましょう。

返済条件によっては返済総額が高くなる可能性がある

借り換えローンは目的を持って利用しましょう。なぜなら、借り換える条件によっては返済が長引く可能性もあるためです。

仮に、借り換えによって金利が下がっても、月々の返済額を少なくしすぎると元金はなかなか減らず、返済期間が長くなってしまいます。返済期間が長くなると、返済総額も多くなる可能性があるため、注意が必要です。

とはいっても、借り換えることで毎月の返済負担を減らしたり、金利を少しでも低くし返済総額を減らしたりという具合に、目的は人それぞれです。借り換えの目的を明確にし、必要に応じて「返済シミュレーション」の利用をしてみてください。

借り換えローンを利用した場合、月々の返済金額や返済総額、期間にどのくらいの変化があるか確認しておきましょう。借り換えの効果がより明確になります。

借り換えが向いているのはこんな人

「現在利用しているローンが1社のみ」「金利が高いと感じている」「毎月の返済が苦しい」という人は、借り換えを検討すべきでしょう。借り換えすることによって、十分な恩恵を受けられる可能性があります。

借り換え契約の流れ

おまとめローンは一般的なローン同様、申し込み後に審査が行われ、それに通過してはじめて融資が受けられるようになります。おまとめローンを利用するまでのおおまかな流れは、次の通りです。

1・申し込み

まずは申し込みを行います。金融機関によって申し込み方法は異なりますが、インターネット上で申し込むのが一般的です。氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、年収、借り入れ希望額、ローンの利用状況など、審査に必要な情報を入力します。本人確認書類の他、収入証明書類の提出を求められる場合もあります。

2・審査 審査申込内容に基づいて、所定の審査が行われます。審査が完了すると、メール、電話、郵送などで結果が通知されます。

3・審査通過正式契約審査を通過したら本契約を結びます。基本的にはインターネット上で完結しますが、銀行系のおまとめローンなどでは来店が必要な場合もあります。

4・借り入れ・返済契約が完了すれば、ATMや振り込みで借り入れできるようになります。返済に必要な金額を借りて、それまでに利用していた全ての借り入れ先を完済すれば、おまとめの契約は完了です

それぞれの特徴を理解して活用しよう

「おまとめローン」と「借り換え」は、どちらもローンを乗り換えて返済の負担を軽減するという意味では同じですが、似ているようで異なる点がいくつもあります。

複数の貸金業者から借入れしている方は、おまとめローンを使ってローンをまとめることができます。おまとめローンで借入れが1つにまとまると、毎月の返済期日や返済金額の管理がシンプルになり、手間や時間的な負担が軽減されます。さらに、おまとめローンの借入条件によっては毎月の返済金額や利息を軽減することも可能です。

また、同様に借り換えの場合も、毎月の返済金額や利息を軽減することが期待できます。借り換えでは通常のカードローンを利用することもできますが、借り換え専用のローンに申込むこともできるでしょう。

ただし、おまとめ専用のローンと借り換え専用のローンは、いずれも追加借入れはできません。返済シミュレーション等を活用し、今後の返済計画を立ててから、借り換え・おまとめローンに申込むようにしてください。

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